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Ⅰ.神葬祭前儀 (1)枕直しの儀 (2)納棺の儀 (3)柩前日供(きゅうぜんにっく)の儀

1)枕直しの儀

故人に対する最初の儀礼として、その死を憂い、生前の高き徳を偲びつつ、今後の葬儀の段取りを整える儀式です。

ご遺体を殯室(ひんしつ・遺体を安置する部屋)に遷して、首位を北方(もしくは東方または室の上位)にして安置し、顔を白布で覆い、枕頭(ちんとう)に白色の枕屏風を立て、灯を点し、守刀(まもりがたな)又は守鏡を枕元に置きます。

守刀は小案(小机)の上に柄を向こう側にして、刃をご遺体に向けないようにします。

前面には案を設け、常饌(じょうせん・生前の好みの食べ物、生臭物でも忌みません)もしくは洗米・米・塩・水などを供え、家族、近親者、親しい知人が慎んで傍らに控えて、静かに故人の安らかな眠りを祈ります。これが枕直しの儀と言います。

本来は全ての祭儀に神職を招くのが原則です。

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ところで本来は喪にあたっては喪屋を建て、そこにこもって一連の葬儀の祭儀が行われます。

母屋とは別の家にこもるのは別火のためで、家の神を穢さぬ為であり、喪にこもる人は他人と飲食を共にせず、家族の中に他人が居ればこれと部屋を異にして飲食します。

又忌服(きぶく)にかかっていない者が、もし喪家(そうか)の食をとると、七日間神社参拝を遠慮し、耕作に従わない地方もあります。

血縁の者は喪家に集まって火食をともにし、葬儀にあたります。これを「元火を食う」と言います。外部との交渉は近隣の者が集って手伝いをし、その食事の煮炊きは喪家と火を異にして喪家の食をとらないとか、喪家の者は手伝いに一任して口を出しませんでした。

2)納棺の儀

納棺の儀は、慎んで故人のご遺体を棺に納める儀式です。

喪主以下家族・親族が殯室に集まり、ご遺体を沐浴(湯水で体を清める事)させ、髪を整え、新しい衣服に改め(一般的には白木綿の小袖)、顔を白布で覆い、褥(しとね・敷物)を敷いた棺の中に納め、礼服その他故人が生前に愛用した様々な品物を共に棺の中に納めた後に蓋をしてその上を白布で覆います。

ご遺体を棺に納める前に、神職が先ず棺を祓い、納棺祭詞を奏上した後、ご遺体を入棺致します。

納棺が終わると棺を正寝(表座敷)に移し、柩前に遺影や勲章その他故人を顕彰した品々を飾り、常饌(じょうせん)あるいは生饌(せいせん・調理していない神饌)をお供えし、喪主以下一同が拝礼して、発柩するまでの間喪主以下家族・親族らが交代しながら柩の傍近くに控えます。

尚、神葬祭に於ける拝礼は忌明けの祓いまでの間、全ての祭儀で忍び手(音を立てない柏手)にて拝礼します。

※葬祭場にて納棺の儀を執り行うケースもあります。



3)柩前日供(きゅうぜんにっく)の儀

納棺の儀から出棺までの毎日、朝夕の二回、故人が生前に好んだ食べ物または洗米・塩・水などを日供としてお供えし、喪主以下家族・親族一同が揃って拝礼し、生前同様に故人を慕いつつもてなす儀です。



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